記録10:マルタ共和国前編 (スリーマ、サン・ジュリアン、ヴァレッタ、タルシーン神殿)

【旅のルート】

空路シチリアのパレルモからマルタ共和国へ。スリーマで一泊、サン・ジュリアンで6日間のんびりとステイ。
サン・ジュリアンを起点に、首都ヴァレッタやタルシーン神殿を観光。
 
マルタ中を走り回るかわいいバス。ほとんどが首都ヴァレッタから出発する。 渦巻き模様が特徴のマルタの超古代遺跡。あの4代文明よりも古いとされている。


イタリアに入国した当初の予定では、シチリア西部の街・トラパーニからフェリーでチュニジアへ行き、チュニジアからマルタ、マルタから再びイタリア本土へ戻るつもりだった。

ところがチュニジア行きの船は週2便、あと4日はシチリア最西部の街・トラパーニで待たねばならない。シチリアで思いがけず時間がかかってしまい、予定よりも日数がかなりオーバーしていたので、チュニジアをカット、飛行機でマルタへ飛ぶことに決めた。フェリーでマルタへ向かうと、さらに2日くらいかかってしまいそうだったし、料金的にもそんなに安いわけではなかったし。何よりも連日のシチリア内の移動で疲れ切ってしまっていた。

パレルモからマルタまでは飛行機で約一時間。マルタはまだEU圏内ではないので、搭乗口の手前にイミグレーションがあり、そこでスタンプをもらってから搭乗する。出発の20分くらい前に入管がやってきて、出国手続きをしてくれた。

マルタに到着したのは夕方で、風がとても強い日だった。
島国なので風が強いのかと思ったら、こんなに風が吹くのは珍しく、普段はとっても穏やかなのだという。

本日の宿は、マルタの繁華街、スリーマにあるユースホステル。
事前に予約をしないとスタッフがいないと聞いていたので、シチリアから何度も電話を試みたのだが、つながらなかったり聞こえづらかったりできちんと予約をしてはいなかったのだが、着いたら「何度も電話くれたでしょ」とちゃんと待っていてくれた。

ホステルは非常にわかりにくいところにあった。バックパックを背負ってうろうろしてたら、私の前に日本人の女の子が歩いたのでユースの場所を聞いた。彼女もそこにステイしている日本人の部屋にいくつもりだという。彼女は留学生で、マルタに来て2ヶ月になるとのこと。実はこのマルタ、にわかに語学留学が流行っていて、大勢の日本人が語学学校に留学しているのだ。そういえば、空港から首都ヴァレッタまでのバスにも、ついたばかりの日本人と、彼を迎えに来た二人の女の子が乗っていて、バスの中では日本語が飛び交っていた。

今までシチリアで日本人に会うことがほとんどなかったので、このちっぽけな地中海の島国でこんなに大勢の同胞にお目にかかるとは、正直驚く。マルタがブームとは聞いていたけど、こんなに流行っているとは・・・!

ユースは他に部屋がいくつも空いているのに、大勢が入っている部屋へ入れられた。くつろげるところは全くなく、2段ベットは今にも壊れそう。
しかもキッチンスペースに男性もいっぱいいて宴会をやっている有様。。
バックパックを担いで歩き回ったのと、ようやくついた安心感で、その日は早々に寝てしまった。


サン・ジュリアンと首都ヴァレッタ

サン・ジュリアンは外国人観光客が多い風光明媚な場所。首都ヴァレッタからバスで20分ほど。いろんなルートでたくさんバスが出ているので夜遅くなっても心配ない。辺りにはインターネットカフェやバーがたくさんあり、ウェスティンやヒルトンが並ぶリゾートエリア。
首都ヴァレッタは聖ヨハネ騎士団によって作られた堅牢な城壁がすばらしい世界遺産の街。歴史ファンアコガレの場所!!
サン・ジュリアンに面した小さな港。辺りにはバーやカフェがたくさんある。 一週間近くお世話になったコンドミニアム、ラ・ヴァレッタ・リゾート。 夕日をうけて茜色に沈む堅牢な城塞。遠い昔を想像しながらそぞろ歩くと、中世にタイムスリップしたかのような感覚に。
夕日に沈む、世界遺産・ヴァレッタの街。ヨハネ騎士団の作った美しい街だ。 日中は6月頭とは言え暑い!夕方のお散歩がオススメだ。 緑の出窓が印象的な建物。徒歩で充分楽しめる小さな旧市街には、由緒ある建物が点在。

ハイベルニアハウス・・・スリーマにあるユースホステル。非会員で2.9ML
La Vallette Resort・・・サン・ジュリアンにあるキッチン付きコンドミニアム。1泊11.4ML(約3700円)。暮らすように滞在できます。海まですぐ!



翌朝うるさいユースにうんざりしていた私は、バックパックをユースに預け、早くにホテルを探しに街へでた。場所はスリーマの隣、サン・ジュリアンだ。サン・ジュリアンはヒルトンにウェスティンという、マルタきっての高級ホテルがあるエリアで、連日連夜外国人でにぎわう界隈なのだ。マルタではぜひキッチン付きのコンドミニアムを借りたいと思っていたのだが、なかなかそういうものが見つからない。

あきらめかけて安そうなホテルを数件当たっていたら、一人のイタリア人が「僕はコンドミニアムに暮らしているけどそこを紹介しようか」と言ってくれた。立地条件もいいし、部屋も広々として気持ちがいい。すぐにここに泊まることに決めて、バックパックを取りにユースへ戻った。部屋は広くて日当たり良好、キッチンには食器類が充実、冷蔵庫にオーブンまであって一週間程度暮らすには全く困らない。

嬉しくなってさっそく近くのスーパーへ買い出しに出かけた。野菜がシチリアに比べるとずっと高くて古い。飛行機でたった1時間なのにこうも違うモノかとびっくりした。全体的な物価は、イタリアに比べればちょっと安いかなという程度で、思ったよりも高い。

あれこれ買い込んでいると、隣に日本人の女の子2人が立っていたので声をかけた。聞くとやっぱり留学生で、このあたりの学校に通っているのだという。しばらくぶりの日本語にウキウキとしてきた私は「お昼食べた?食べてないならうちへ来て食べる?パスタ作るけど」とお昼に誘った。マルタでの語学学校はどんなものか、知っておきたかったからだ。

二人の話を聞いている限りははっきり言うと不満そうだった。どこのホームステイも同じかもしれないが、物が盗まれる、授業についていけないので超初心者クラスになってしまい、語学の上達が全く望めない、日本人が多い、などなど・・・。昨日あった女の子も同じようなことを言っていたので、満足している人は少ないのだろうか・・・。

周りにきれいな海があって、いつでも遊びに行きたくなっちゃうような場所では勉強は無理かもしれない。
それから、マルタは勉強するには暑すぎるのかも・・・、というのが私の感想だ。

私がカナダの語学学校で勉強していたときなど、あまりの寒さ(外気マイナス20〜30℃)に外へ出る気力はなくなり、やることがないので黙々と勉強していたというカンジだもんね。交通の便もそんなによくない(車がないと動きにくい)こともあって、郊外へ遊びに行くこともほとんどなかったし・・・。

語学の上達には抜け道はなく、自分で地道に勉強するしかないのだ。
日本で勉強できないのであれば、期間限定であらゆる誘惑を取り払う大きな目標を立てるか、何も他にすることのない場所に自分を追い込むか、どっちかだろう。
残念ながら、遊びがてらについでに英語、気分では決して身につかない。
まぁ、どのレベルまで行きたいか、によるのだけど・・・。

しかしここで説教するのは余計なお世話だろう。
周りのせいにせず、自分と戦ってがんばってほしい!

彼女たちが帰ってから、夕暮れのヴァレッタをそぞろ歩こう、とバスに乗った。
マルタはとっても小さな島国で、バスが非常に発達している。というか、国内の移動手段としてはバスと船しかない。
そのバスのほとんどはこの首都・ヴァレッタから出発するので、まずは何をするにもこのヴァレッタへ向かわねばならないのだ。
サン・ジュリアンからヴァレッタまでは20分ほど。
ついた頃には、夕日が美しく、おだやかな街となっていた。
昼間は観光客がわんさかいるこのエリアも、夕暮れは静かでちょっぴり寂しい街になる。
茜色に染まった石畳の坂を上がると、そこには夕日を受けてきらきらと輝く海があった。

この日のブログはこちら!
地中海の中心「マルタ」で、暮らすように過ごす。(5月7日/出発から26日目)
(私のヴァレッタへの想いがつづられています^^)

写真集はこちら


タルシーン神殿(Tarxien Temples)
ヴァレッタ南、住宅街にある巨石神殿跡。B.C. 2500年頃のものとされ、巨石文明の後期の建造物。
独特な模様のレリーフ、豊穣の女神のまるまるとした下半身などが見物できる。
フツーの住宅街にある公園のようなので、見落とさないように!!

まず出迎えてくれるのは巨大な石を組み合わせた門。 ふくよかな肉付きが特徴の、の豊穣の女神。本物は考古学博物館に収蔵されている。 巨大な瓶。4500年もの昔、確かにこれを作成し使用していた人々が存在するのだ!

ハルサフリエニのハイポジウム(Hal Saflieni Hypogeum)
ガイドツアー形式で、当日ではほぼ予約できない。1週間前にはヴァレッタの考古学博物館で予約をしたほうがいい。(私は見られなかった!)ここでネット予約もやっているようです。



翌日はタルシーン神殿へ行った。この神殿へバスで向かったのだが、降りるバス停を行き過ぎて、終点の港まで行ってしまった。ごく普通の市街地にあるので全く場所が分からない。一応バスの運転手に、降りるところがきたら教えてと伝えておいたのだけど、すっかり忘れられてしまったようだった。

神殿、というよりはその神殿公園は、バス停から歩いて5分ほどのところにあった。
今から4000年以上前の遺跡!あの古代四大文明よりもはるかにさかのぼる古い遺跡が、このマルタには多く存在すると言う。

その超古代文明の地にいよいよ足を踏み入れた!!!という感動のわりには、ごく普通の公園というカンジで、非常に素朴だ。だが間違いなくその遺跡ははるか昔の人々が作ったもの。大昔の人々が刻んだに違いない、独特の渦巻き模様の柱をみて感動してしまった。

これらの遺跡から出土したものは、ヴァレッタにある考古学博物館に収められている。
豊穣の女神など、この遺跡では下半身しか残されていないが、博物館では見事な姿を拝むことが出来る。
レリーフ等もはっきりと残っていて、遺跡とあわせて楽しみたい。

もうひとつ、このタルシーン神殿の近くにはハイポジウムという地下遺跡があるのだが、その神殿は入場者数が非常に制限されているため、見学が難しい。この神殿の見学申し込みは考古学博物館で行っているので要注意だ。
地下の岩盤を掘って作られたその古代神殿は、つい最近まで保全を理由に公開されていなかった非常に貴重なもので、ぜひ見たいと思い申し込んだが、「2週間先まで埋まってます」と言われる始末・・・。あぁ、そんなに予約が大変だなんて知っていれば・・・、と後悔した。

こう書くと何だかやることがいっぱいあったようだが、実際にはこれらは午前中で終わってしまっていた。
暑いので日中は動く気力がない。大体、シチリアで体力を消耗しすぎて体はフラフラ。
観光はほどほどにして、コンドミニアムへと戻り、午後・夕方とブログのアップや整理をしてゆっくりとすごした。
誰もいないプールで泳ぐのもよし、プールサイドでのんびりと昼寝をするもよし。
観光場所が近いのと、国全体が小さいのでかかる時間が少なく、非常にゆっくりと過ごすことが出来たので、マルタでの1週間は非常に有意義なものとなった。ここで一休憩がなかったら、中欧あたりでダウンしていたかもしれない・・・。

後編へ続く!

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