12日目 西安碑林博物館 鐘楼

今日の大きな目的は北京行きの寝台列車のチケットを手に入れること。何度も同じことを書くようで恐縮だが、中国でこの手のチケットを手に入れるのは本当に大変なのだ。直接駅で買おうとしてもまず絶対手に入らない。ブローカーを通して手に入れるしか方法はないのだ。今回も西安入りした翌日に、宿泊していた尚徳賓館のフロントにチケットの手配を頼んで置いた。昨日の内に手に入るハズだったのに、フロントのお兄さんは「すっごい混んでるからチケットの入手が困難。明日には絶対手にはいるから待ってて」とヒトコト。明日には手に入る??それ絶対??・・・アヤシイな、と本能がささやいたのだった・・・。

 

フロントへ行くと、案の定「まだここにはないけど、午後2時にはGET出来るから安心して!」とお兄さんは自信満々。全然信じられないけど、あんまり絶対というので仕方がない、待つことにした。部屋へ戻り、一通り荷造りをして、一応今夜の夜行で出発できるよう準備を整える。頼んでおいた列車は西安発19:23の新しい寝台特急で、北京西駅には翌朝の6:53に到着する。宿は西安の駅前なので、実質丸一日西安で遊ぶことが出来るのだ。
フロントに再度「14:00に戻ってくるから、絶対手に入れて置いてよ!!」と念を押してからバスで南門(永寧門)へ向かった。今日は城壁の脇にある碑林博物館へ行くのだ!何があるって、膨大な石碑が林のように展示されており、名書を堪能できるのだ!!

正直に言おう、ワタシは超☆字がへたくそ。ワタシの字を見て「おまえの字を見ると1000年の恋も冷めるだろうな〜」とのたまった人がいたくらいだ。直筆を恐れる余り、ブラインドタッチを習得したと言っても過言ではない。そんな私が書を語るなんて恐ろしい話だが、どれもこれも全部美しい!!私はキレイな字を特別尊敬しているので、拝見しているとため息が出るばかり。とにかくスバラシイ漢字が堪能できる。書おたくにはオススメスポットだ。(あまり関心のない方にはツマラナイかもしれませんが・・)碑林博物館の後は南門の前に位置する鐘楼へ。美しいが人が多くてあまり堪能できなかった。

昼食には「もう清真料理飽きた!!」と悲鳴を上げているお腹に忠実になり、鐘楼の地下にあるショッピングセンターで西洋風なものを食べることにした。これだ!!とお腹が言ったのは「カレー&サラダセット」。ウェスタンな店内に、あちこちにあるモニターで流れるポップな音楽と映像。さっきまで深閑とした書の林に居たのにこの落差。これが中国なのだった。「カレー&サラダセット」は22元、くぅぅ、高すぎる。何せ昨日の夕ご飯は屋台の「シシカバブ小10本&焼き飯で合計5元」だったから・・。高い、どうしよう・・・と悩んだが、日本円に計算すると約300円。高くてモノを買うのにためらってしまうときは日本円に換算するのが一番。「そっかぁ、ジュース2本我慢すればこれが食べられるのね!」と納得し、食べることにした。味はまぁまぁだが、久々の屋台料理ではない食べ物だったのでおいしくいただいた。


西安碑林博物館

入場料は30元。南門の東にあり、歩いて7分ほど。南門からの道は左右にたくさんの文物を扱うお店が出ており、散策するだけでも楽しい。

しぶーい観光スポット。この周辺には見事な拓本やハンコ、硯などがたくさん売っている。
石碑がたくさん!漢代からのコレクション数、何と1000点!
街の中心にたつ鐘楼。当時はここの鐘で時を告げたり、変事を知らせたりしたのだ。


お昼を冷房の効いた店内でゆっくりと過ごしていると、あっという間に2時になってしまった。急いで宿に戻ると、フロントに例のお兄さんがいた。「手に入ったんでしょうね!?」と聞くと「NO」との答え。頭のどこかでは「絶対手に入らない・・・」と警告が鳴り響いていたのが、敢えて無視し期待していたのに・・・。「冗談じゃないわよ、どうすんのよ!」というと、「切符代は返すから・・・」とのこと。当たり前じゃ!!っていうか、手数料として渡しておいたお金も返しなさいよ、と言うと「それは無理。僕も努力したから手数料を貰うのは当然。」と何事もなかったかのように主張!!返す返さないを何度か繰り返している内に、腹が立つやらこれからどうしたらいいのやらで完全にキレた私。たまたまチェックインに来た西洋人たちに「このホテルで絶対チケットの手配とか頼んじゃだめよ。私は今本当に大変な目にあっているんだから!」と訴えていると、いつの間にかゲストたちの注目を浴び始めた。ホテルの支配人のようなおじさんも「ヤバイ」と思ったらしく、知らんぷりを通そうとしたブローカーのお兄ちゃんをせっつき、ようやく全額を返してもらえた。あー、よかった、私の500元が無事全部戻ってきて。何かあったら周りの人も巻き込んで助けてもらうのが一番だ。もちろん、これがどこでも通用するわけでは全然ないので、見極めねばならないけど・・・。

怒り心頭のままホテルを出て、自力でチケットを手に入れるべく駅へと向かった。直前のキャンセル等で、ブローカーが今晩のチケットを片手にウロウロしているのだ。ブローカーっぽい人にこちらから話しかけ、探しているチケットを書いた紙を見せる。みんな「メイヨー(無い)」とヒトコト。やっぱり手に入らないのだ。そりゃそうよね、プロのブローカーが手に入れられないんだから。一人のおばさんが私の求めているチケットをもっていたが、寝台ではなく普通の座席。しかも自由席なので最悪立たねばならない。ありえない、10時間以上たちっぱなしの移動なんて・・・。仕方がないので寝台チケットはあきらめ、かなりの予算オーバーだが飛行機のチケットを買うことにした。飛行機ならあっという間、寝台の倍の値段だけどその価値充分あるわ、と自分を納得させて駅前にある旅行社を訪れた。

オフィスの中には若い女性が一人いて、私が北京行きを探していると告げると、すぐに探してくれた。希望は今晩の便なのだが、それだと1050元で空席があるという。それでいいか、しょうがないなと思っていると、そのお姉さんが「明日の朝の便でよければ740元で行けるわよ」と教えてくれた。何て優しいお姉さん!!訳の分からないホテルのブローカーに翻弄された後だけに、彼女の親切が身にしみた。もちろんそのチケットを即購入、駅前から出る空港行きのシャトルバスも予約してトラベルオフィスを出た。何てラッキーなのだろう!寝台が500元(ブローカーへの手数料込み)で飛行機が740元なら安い。時間の短縮にもなるしね!!

宿には腹が立ったが、もう一泊する旨を告げた。今回の事件さえなければいい宿なのだ。ルームメイトもみんないい人たちだったし。もう一度荷をほどいてシャワーを浴び、ホテルを出ようとすると、日本人のオトコノコに話しかけられた。日本人が泊まっていたのだ!彼は広州に出張で3ヶ月ほど来ており、この度のゴールデンウィークを利用して西安に遊びに来ているのだという。久々の日本人(こんなメジャーな所なのに一人も出会わなかった)との会話を楽しもうと二人でお茶をしに出かけた。広州に遊びにおいでよ、と声をかけてくれたが、チケットを取ってしまった後なのであきらめた。

明日はいよいよ北京。シルクロードの旅も終わりに近づいてきた。


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